天下無敵な推し様に愛を

気づいたらそこは沼だった。

【感想】舞台「DIVE!!」The STAGE!! その③

 

こんばんは、ももちゃんこです。

すっかり秋めいてきましたね。

 

今回の記事は前回記事の続きです。

 

前回記事はこちら↓↓↓

【感想】舞台「DIVE!!」The STAGE!! その② - 天下無敵な推し様に愛を

 

相変わらずネタバレしかないので、これからディレイ配信やDVDを楽しみにされている方で、ネタバレを気になさる方はお戻りください。

 

 

 

 

 

 

 

 

たしか、北京合宿の代表選手が決まったところまで書いたんですよね。

要一と知季の合宿参加が決まり、飛沫は津軽へと帰ってしまいます。津軽に帰った飛沫は、日本海を眺めながら色々考えます。傍らにそっと寄り添う恭子が可愛らしかったですね。

飛沫が家へと帰ると、北京合宿から帰ってきた知季と要一が出迎えてくれます。「おかえりーーーーーー!!」と駆け寄ってくる知季は、アスリートというよりは無邪気な中学生って感じでしたね。余談ですが、千秋楽以降の数日間、知季役の納谷くんが飛沫役の財木くんにツイッターでリプ送ってたのが可愛かったですね。

納谷健【劇団Patch】 on Twitter: "おかえりーーーーーーー!!!… "

ことある事に「彼女?」と飛沫に尋ね、自分から尋ねておいてどうにもできない気持ちを腕立て伏せにぶつけるという。原作では未羽を弘也にとられたという話を散々していましたし、彼なりのケジメ……ではないけど、なんというか……鬱憤を晴らしているような。溜まっている気持ちをどうにかして発散させないとという気持ちなんですかね?飛沫もついに観念して恭子を紹介している姿がどこにでもいる高校生って感じで、照れくさそうで可愛らしかったですね。ぐしゃぐしゃと髪を触る姿も甘酸っぱい青春の中に身を投じている普通の男の子って感じでした。要一も後から腕立て伏せに参加してましたね。彼女いない組の勢いがすごくて笑いました。そのまま倒れ込んで飛沫に踏まれてましたし。大阪千秋楽公演では要一だけが踏まれ回避していて、知季は若干いつもより強めに踏まれていました。

知季はこれでもかってくらい津軽を走り回って疲れて寝てしまいます。お腹を出して寝ている知季。お腹をちゃんとしまってくれる要一はお母さんのようでした。ママみが深い……って感じでしょうか。飛沫に手紙を渡し「俺も寝る」と言ってリュックを枕に眠りについたんでしたっけ。知季とは違い仰向けで足を組んで寝ていて、ひとつひとつの所作がどこか綺麗に見えました。

麻木コーチからの手紙には、彼女が何故沖津飛沫に執着をしたのか、飛沫の祖父である沖津白波とはどんな選手だったのかが語られていました。上手で麻木コーチが手紙を読む中、津軽(センターから下手寄り)では次の朝がきていましたね。要一に起こされ目覚める知季。知季・要一・飛沫は恭子の提案で飛沫がよく飛び込んでいた断崖を見に行くことになりました。すぐ行く! といった感じで、知季は要一に荷物を投げて走っていきました。元気だなぁ、中学生。

断崖へ来ると、知季と要一は下を覗き込んで顔を見合わせます。「飛べよ」「いや無理無理」というような動きをしてました。要一が「飛ぼうかな?」という素振りを見せて、一度は「いやいやいや」と知季の顔を見て笑うのですが、その後思いきって日本海にダイブしてました。「お前も来いよ」と下から要一に言われたんでしょうね。「ぼく? いやいやいや」と手を振る知季。飛沫や恭子と顔を見合わせ、楽しそうに大の字で飛び込んでました。恭子が知季と要一の荷物を持ち「飛沫も飛びなよ」と去っていきます。そして飛沫も日本海へ。やんちゃな学生たちという雰囲気でとても和気あいあいとしていて楽しそうでした。

あっという間に休暇も終わり、知季と要一は東京へ帰ります。一人、津軽に残った飛沫は麻木コーチの手紙に同封されていたディスクを恭子と共に再生します。リモコンを操作する仕草がとてもよくて、本当にテレビやリモコンがその場に存在するのではないかとつい錯覚してしまいました。傍らに座る恭子は女性的で綺麗でした。再生された映像は、祖父・白波が飛込みをしているものでした。その映像に釘付けになってしまう飛沫。また東京へ戻る決心をします。

またしばらくの間、離れるためか2人は抱擁を交わします。財木くん、藤岡さんの一部のファンの方はドキドキしたのではないでしょうか。(違う意味で) 財木くんのリアコさんたちは生きてるかなぁと思いながら見てしまいました。原作はもっと表現として過激というか、性交渉にまで至ってるのでそれを考えると凄く軽いスキンシップで済んでる……とも改めて原作読んでて思いました。

「さっさと負けて、早く帰っておいで」

東京へ行ってしまう彼氏に向かってこんなことを言えてしまう恭子は可愛い女ですね。受け取り方が違えば嫌な奴と思う方もいそうですが、私は、行っちゃヤダって言えない女の可愛い悪態だと感じました。恭子役の藤岡さんの「早く帰っておいで」の言い方もまたいじらしくて、可愛らしいなと思いました。

そしてMDCに飛沫が戻ってきます。祖父が成し遂げたスワンダイブを習得するため、日夜練習に励むようになりますね。知季は四回半の練習に勤しみます。そんな中、オリンピック代表選手が決まります。寺本健一郎と富士谷要一の2名です。普通なら選考会を開いて代表を決めるところですが、前原会長の意向で早々と決まってしまいました。この事に異議を唱え、要一は前原会長へ直訴しに行きます。ジャージだったか水着だったか忘れましたが、そんな格好からスーツへ着替えるのがとても速かったなぁというのを覚えてます。捌けたと思ったらすぐスーツで戻ってきたって感じでした。牧島さんお疲れ様です。

要一は前原会長に自身のオリンピック内定の取り消しを願います。選考会を行った上で、オリンピック代表を決めてほしいと。そんな彼に対し、前原会長は飛込み界の現状を語ります。飛込みをやっている人口や、国内知名度の低さ、オリンピックのメダルが飛込み界にとって如何に大切かを語りました。やけに「現状」という言葉を強調していたように感じました。一通り話すと彼は要一自身に興味があると言い話すよう促します。恋の話……とかを。躊躇ったように口を開き、静かに息を吐く要一の姿、というか息遣いが印象深いです。意を決したように息を吸い、言葉を紡ぐ姿はあまりにも切なく感じました。

「ないんです。ふつうの友達も、ふつうの家族も、特別な女も、旅行の思い出も、趣味も、なんにも。飛込み以外には何もおれにはなかったんです」

ぽつりぽつりと言葉を零し、だけどその言葉ははっきりと私たちの耳に届いてくるんですよ。俯いた要一から語られるオリンピックの夢。代表内定を知ってもなお、それは他人事のように感じられるのだと。そんな彼の想いは前原会長の心をも動かします。日中親善試合で600点以上を出すことを条件に、オリンピック代表選手の決め直しが行われます。日中親善試合で知季は四回半を回ろうとして失敗します。演目に入れていた3回半を飛んでいれば600点を越えられたのに。(舞台では点数がもう少し低かったかも。430だか450だか……曖昧です) 知季は要一・飛沫から大バカチャンピオンに選ばれてました。舞台でつけ加えられたセリフだと思っていましたが、原作に書いてあるんですね、これ。

要一は新しい技、スーパー・シュリンプ・スペシャル2020(SSスペシャル2020)を習得しようと麻木コーチに頼みます。原作ではSSスペシャル'99ですが、東京オリンピック用に舞台では改変されたんですね。知季・要一・飛沫の3人は、己の拳を合わせ「負けないぞ」と闘志を燃やします。熱い友情を強く感じるシーンでした。

そして、オリンピック代表を賭けた決戦は、次に行われる選考会へともつれ込みます。

弘也や未羽も応援へと駆けつけていました。麻木コーチは緊張で手が震えていることを、こんなにもワクワクさせてくれる選手たちに出会えたことを富士谷コーチに伝え「これでMDCが潰れたら私の責任だ」と話します。そこへ陵が現れ「急にいなくなったりしないでやってくれ」と言葉を残して去ります。MDCからアメリカへ麻木コーチが引き抜かれるという噂を陵も聞いていたからです。わざわざ本人に伝えるなんて、陵は友達想いの良い奴ですよね。言い逃げする陵に混乱する大人たち。

そして流れるように試合が始まります。ピンキーからキャメルになった山田に周りは驚いていました。肌着みたいな色なんですよ、キャメル色。遠くから見たら全裸かと勘違いしそうな感じでした。安心してください、履いてますよ。調子よく飛ぶキャメル山田に対し、予選をギリギリ通過するほど体調の悪い要一。レイジが麻木コーチを呼び、MDCのメンバーで決勝前に要一の体調を確認します。要一の首筋に手の甲を当てる飛沫の仕草がかっこよくて島の男(?)って感じがしました。前日の夜、プールで練習をしたことによって熱を出してしまう要一に、麻木コーチは怒りをぶつけます。すると要一は「じゃああんたはどうなんだ」と言葉を返します。麻木コーチがアメリカへ行ってしまうことについて聞き、飛沫も「今のMDCには麻木夏陽子が必要だ」と言い、知季もレイジもそれに続きます。コーチと選手たちとの固い絆を見せられるシーンですね。麻木コーチは次の言葉を続けます。

「私、アメリカへ行くなんて一言も言ってないんだけど」

「え」の嵐。情報源はレイジだったので、一気にレイジが責められてました。「おまえ本当に英語わかるのかよ」とか。びっくりしますよね、辞めるもんだと思ってたのにそんなこと言われたら。

実はアメリカに行くのは飛沫の方で、治療等のためでした。

そして皆オリンピックという大きな目標に向かって決勝へ挑みます。要一はギリギリのところで踏ん張り点数を重ねていきます。階段をのぼる足取りも重く容易に前へ進むことはできません。後ろでキャメル山田が急がせていましたね。

「ぬかして飛べよ」(中略)

「せっかくのメモリアルデーなんだからさ、ラストまでばっちりエンジョイさせてくれよ」(中略)

「予選でおまえに勝ったの、今日が初めてなの。決勝のビッグステージで生まれて初めておまえのあとに飛ぶ。この優越感を最後まで味わいたいってわけよ」

はやく行けと言う要一に対して、断固として譲らないキャメル山田。長年のライバルの不調に流石のキャメル山田も気付いていたんでしょうね。ライバルを気遣い鼓舞するなんて、終始ネタキャラのような扱いだった山田には珍しい真面目でかっこいいシーンでしたね。やっとプラットフォームに立つ要一。しかし、警告のホイッスルを鳴らされてしまい、一分以内に演技を開始しなければならなくなりました。会場の片側では別のスポーツが盛り上がってしまいます。競技人口が少なくプールを全面使うことが出来ないために、こういったタイミングの悪いことが起こってしまいます。

「やめろ、やめるんだ! 息子が、うちの息子が飛ぶんだ!」

クールな富士谷コーチの、今までに見た事がない親としての一面が飛び出します。身振り手振りを大きくし声を張る富士谷コーチの姿に胸を打たれました。

そして最後の一本。これで勝負が決まります。飛沫はスワンダイブを、要一はSSスペシャル2020を、知季は四回半をそれぞれ飛びます。まずは、レイジから。細かなジンクスを重ね、彼はここまで上がってきました。ブツブツとジンクスを確認しながらプラットフォームへと向かいます。

「レイジの飛込みはさ、なんかこう、おかたい感じがすんだよな。慎重なのはいいけど、いまいち迫力がないつーか、おもしろ味に欠けてるつーか」

「決勝では、失敗してもいいから思いきった演技をしてくれないかな」

陵や麻木コーチの言葉が頭をよぎります。それでもレイジは自身の飛込みを貫こうとします。プラットフォームに立ち、踏み出します。しかし、左足から踏み出してしまいます。こんな小さなことですら気にしてしまうレイジが可愛いですね。止まることは許されない。もうどうにでもなれと彼は思いきって飛びます。その演技に周りは驚き喜びました。

飛沫のスワンダイブは満点を出さないと目標点に届かない、難易度が低い技でした。「勝って」と恭子も見守っていましたね。メインヒロイン感が強かったです。いや、飛沫にとってはメインヒロインか。そうでしたね。勢いよく飛び込む飛沫。余談ですが、千秋楽のカテコで「はみ出なくてよかった」と財木くんが語っていましたね。勢いが良すぎてスワンダイブのときにマットからはみ出そうになったらしいです。

そして最後は知季。皆が見守り、プラットフォームへ向かう知季へ言葉をかけていきます。知季もそれに応え、飛びます。舞台は暗転。知季は本当に飛べたのか……? といったところでシーンが変わります。この静寂と暗闇がやけにドキドキしたのを覚えてます。

飛沫はアメリカへ飛び立つため、レイジと富士谷コーチに見送られます。「彼女は来ないの?」と尋ねるレイジに対して飛沫はこう返します。

「白鳥の夫婦は、どっちかが死ぬまで一生、つがいをまっとうする」

超ドヤ顔でしたね。でもそれだけ彼女を信頼している、愛情という名の絆の強さを感じるセリフですよね。また、「あいつ、本当に高校生か?」という富士谷コーチのツッコミというかボヤキにはついつい笑ってしまいました。

レイジ・富士谷コーチが捌けると、今度は麻木コーチが出てきます。グリーン、レッドと呼ばれる選手の指導をしていましたね。グリーンが要一で、レッドが山田です。山田は作中で水着の色がコロコロ変わりますね。二人はシンクロ飛込みでオリンピックを目指すこととなります。ピンクと緑の桜餅カラーにしたいとか、山田はピンキーが恋しくなっていたようですね。桜餅っていうチョイスが可愛いですね。プールサイドに知季が現れ、二人に「息ぴったりだね」と言うと二人は全力で否定していましたね。でも否定するときのセリフすらも揃っていて、二人の仲の良さが感じられましたね。何かで山田が捌けさせられてドシドシ歩きながら戻ってくるのに対して、要一は山田のタオルをぐしゃぐしゃにして上手の袖へポイってしてましたね。喧嘩というほどではありませんが、じゃれあってる感じが可愛らしくて大好きでした。

知季はこの後来る取材のために自己紹介の練習をします。ゆっくりと階段をのぼり話し始めます。

「ぼくの名前は坂井知季。

好きな色は、青。

好きな動物は、犬とイルカとクジラ。

それから、それから……」

ひとつひとつ、確認するように階段を踏みしめのぼっていく。階段が動き客席を向いた頃に、知季も階段の上へと辿り着きます。

「好きなことは、ダイブ!!」

このセリフを話す時の知季の、心の底からダイブが好きだという気持ちが溢れる笑顔がとても印象深いです。思わず泣いてしまいそうになりました。

作品はここで終わりです。

 

この後はカテコですね。

レイジ役の高橋くんは「これだけお腹出してて、一回もお腹痛くならなかった」と話し、飛沫役の財木くんは「はみ出さなかった」と語ったり、陵役の杉江くんのコメントには涙腺を刺激され、前原会長役の光宣さんは「再演を望む」と。再演、再演なぁ……。

私は、この千秋楽公演カテコの時点では、再演を大いに願いました。それだけ素晴らしい作品だと思ったからです。単純に、もっと観ていたいと思ったからです。ただ、日を置くと、その感動よりも、公式の対応の方が残るようになりました。その結果があの記事ですね。

今は再演しなくていいと思っています。公式の対応、売り方、諸々が変わればあるいはと思いますが、それでもキャストが怪我する可能性ってのはなくならないんですよね。今回は上手くいったれど、次はどうなるか分からない。キャストの皆さんが体を張って演技する中、またあんなチケットの売り方されるかもしれないと思ったら……。

 

本当に素敵な舞台でした。

だから皆さん、ディレイ配信だったり、DVDだったりでぜひ見てください。

 

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エムカードにはキャストのサンクス動画が追加されているらしいですね。

 

そんな感じで、ももちゃんこのダイ舞感想は終わりです。一部順序だったり記憶が曖昧だったりで間違ってたらごめんなさい。

ここまでご精読ありがとうございます。

 

何かありましたらこちらに。

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それではまた。

ももちゃんこでした。